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【フランス語うんちく】日本語になってるフランス語【入門〜初級】
【フランス語うんちく】日本語になってるフランス語【入門〜初級】
ボンジュール、たじまです。
これからフランス語をはじめたい!という方のために、このページでは日本語になっているフランス語をご紹介したいと思います。後半では分野別にまとめてお伝えしますが、まずは「えっ?これもフランス語なの?」という単語をランキング形式でお伝えしたいと思います!
突然ですが、まずは第5位から!
【えっ、これもフランス語?】 第5位 クーデター
いきなり物々しい単語ですが、クーデターはフランス語で「Coup d’État」と書きます。「coup」は日常的にもよく使う単語で「一撃」という意味。「État」は「国家」という意味で、つまりは「国家に一撃をくらわすこと」が「クーデター」なんですね。ちなみに大統領のことは、「国家(État)」の「長(chef)」なので、「シェフ・デタ(chef d’État)」といいます。あ、「シェフ」も日本語になってるフランス語、ですね!
つづいて、第4位。
【えっ、これもフランス語?】 第4位 ポトフ
野菜などをことこと煮込んだ料理ですが、フランス語では「pot-au-feu」と書きます。「pot」は文字通り「ポット=壺・瓶」のことで、「feu」は日本語と少し似ているのですが「火」のことです。つまり、「火にかけた鍋」ということで、日本語では「煮込み」に近いかもしれませんね。
ちなみにまんなかの「au」は前置詞と定冠詞がくっついたもので、日本語では「カフェ・オ・レ(café au lait)」のなかにも入ったりしています。
フランス語では単語のいちばん最後にある子音は、原則として読まないので「pot」は「ポ」と読むのですが、次に母音がきたときには、つながって発音されるようになります。一音ずつ読むと「ポ・オ・フ」ですが、音がつながって「ポトフ」となります。
たとえば、「星の王子さま」で有名なサン・テクジュペリは、フランス語だと「Saint-Exupéry」と書きます。「Saint」は「聖」の意味で「サン」と読みますが、次に母音がきているので、「t」の音が読まれるようになります。
【えっ、これもフランス語?】 第3位 レストラン
グルメ関係のことばは、多いですよね。あっ、いまの「グルメgourmets」もフランス語ですね。むかし、英語で「レストラン」ってなんでこんなわかりにくいスペルなんだろう、と思ったことありませんか? フランス語でも「restaurant」と書くのですが、上で書いたように最後の「t」は読みません。そしてもうひとつ「au」は「オ」と発音します。そう、上の「カフェ・オ・レ(café au lait)」でも出てきたばかりですよね。
フランス語の発音は慣れてしまえば、英語より規則的です。
【えっ、これもフランス語?】 第2位 コンクール
芸術関係、とくに音楽関係のことばは、いろいろと日本語になっていますが、これもそのひとつ。「concours」と書きます。日本語の「コンクール」よりもだいぶ意味が広く、学校の選抜試験も含みます。また「協力」という意味も出てきます。もともと「cours」というのは「走る」ということ。「con」は「いっしょに」ですから、「一緒に走ること」が元々のイメージです。フランス語は日本語とちがって、ひとつのコアイメージを使って多義語を作るということも、大きな特徴のひとつです!
【えっ、これもフランス語?】 第1位 ルー
そうなんです、カレー屋なんてほとんどないフランスですが、「ルー」もフランス語です。「roux」と書きますが、これは「赤っぽい」「赤褐色の」という意味のことば。ちょうど、バターを焦したような色ですね。「焦がしバター」はまさしくフランス語では「ブール・ルー(beurre roux)」といいます。
そこから料理では、小麦粉をバターで炒めたものを「ルー」と呼ぶことになり、それが日本語に入ってきたというわけですね。ルーといえば、赤っぽい色なので「ホワイト・ルー」は「ルー・ブラン(roux blanc)」、ブラウン・ルーは「roux brun(ルー・ブラン)」といいます。あ、日本語で書いちゃうと両方同じになっちゃいますね。LとRなので、実際はかなり違う発音です。
さて、ここからは分野別に見ていきましょう。
【えっ、これもフランス語?】食に関することば
やっぱり「食」関係のことばは、多いですね。とくにお菓子関係は、おしゃれなイメージがあるので、ついついカタカナで日本語にしてしまいがちかもしれません。
・エクレア (éclair)
・クレープ (crêpe)
・クロワッサン (croissant)
・カフェ・オ・レ (café au lait)
・レストラン (restaurant)
・アラカルト (à la carte)
・オードブル (hors-d’œuvre)
・フォワグラ (foie gras)
・ポトフ (pot-au-feu)
・ラタトゥイユ (ratatouille)
・ソムリエ (女性形ソムリエール) (sommelier / sommelière)
・ボジョレ・ヌヴォー(Beaujolais Nouveau)
・パティシエ (女性形パティシエール)(pâtissier /pâtissière)
・ゴーフル (gaufre)
・シュークリーム (choux à la crème)
・スフレ (soufflé)
・タルト (tarte)
・マロングラッセ(marron glacé)
・バゲット (baguette)
・コンフィチュール(confiture)
・ポタージュ (potage)
・グラタン (gratin)
・コンソメ (consommé)
・トリュフ (truffe)
・ブイヨン (bouillon)
・オムレツ (omelette)
・ムニエル (meunière)
・グルメ (gourmet)
・Orangina(オランジーナ)
・Perrier(ペリエ)など
【えっ、これもフランス語?】文化に関することば
とくに芸術関係のことばは、多いです。ルネサンスとか、フランス語だって知ってました?(ランキングに入れてもよかったかな。。。)
・ルネサンス (Renaissance)
・アール・ヌーヴォー (Art Nouveau)
・アバンギャルド (avant-garde)
・シュルレアリスム(sur-réalisme)
・シャンソン (chanson)
・エチュード (étude)
・バレエ (ballet)
・パ・ド・ドゥ (pas de deux)
・エトワール(étoile)
・コンクール (concours)
・オートクチュール (haute couture)
・プレタポルテ (prêt-à-porter)
・アトリエ (atelier)
・アンサンブル (ensemble)
・アンティーク (antique)
・オブジェ (objet)
・オマージュ (hommage)
・クレヨン (crayon)
・クロッキー (croquis)
・コラージュ (collage)
・デッサン (dessin)
・アップリケ (appliqué)
・シュミーズ (chemise)
・ブルゾン (blouson)
・ブティック (boutique) など
【えっ、これもフランス語?】生活に関することば
これも多種多様ですね。「サボる」の語源となった「サボタージュ」もフランス語ですよ〜。
・レジュメ (résumé)
・サボタージュ (sabotage)
・プロムナード (promenade)
・メゾン (maison)
・メトロ (métro)
・アンケート (enquête)
・ブーケ (bouquet)
・ランデブー (rendez-vous)
・アバンチュール (aventure)
・カムフラージュ (camouflage)
・ルポルタージュ (reportage)
・アベック (avec)
・エチケット (étiquette)
・キャバレー (cabaret)
・ギャルソン (garçon)
・グランプリ (Grand Prix)
・サロン (salon)
・シャトー (château)
・ジャンル (genre)
・シルエット (silhouette)
・デジャヴュ (déjà vu)
・パラシュート (parachute)
・パラソル (parasol)
・モンタージュ (montage)など
【えっ、これもフランス語?】政治・歴史・文学・哲学に関することば
雑にまとめてしまいましたが、これもいろいろあります。少し教養が問われますね。
・アンシャンレジーム (ancien régime)
・クーデター (coup d’État)
・ブルジョワ (bourgeois)
・プロレタリア (prolétariat)
・アンガージュマン (engagement)
・レゾン・デートル (raison d’être)
・ルサンチマン (ressentiment)
・パンセ (pensée)
・シニフィアン (signifiant)
・シニフィエ (signifié)
・パロール (parole)
・ラング (langue)
・エクリチュール(écriture)など
【何人知ってますか?】有名なフランス人
◆ファッション…ココ・シャネル(Coco Chanel)ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)、アニエス・ベー(agnès b)、イヴ・サン=ローラン(Yves Saint-Laurent)
◆グルメ…アラン・デュカス(Alain Ducasse)、ポール・ボキューズ(Paul Bocuse)、ジョエル・ロブション(Joël Robuchon)、ピエール・エルメ(Pierre Hermé)
◆映画…ジャン=リュック・ゴダール(Jean-Luc Godard)、ジャン=ピエール・ジュネ(Jean-Pierre Jeunet)、アラン・ドロン(Alain Delon)、ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)、カトリーヌ・ドヌーヴ(Catherine Deneuve)、イザベル・ユペール(Isabelle Huppert)、ジュリエット・ビノシュ(Juliette Binoche)、シャルロット・ゲンズブール(Charlotte Gainsbourg)
◆科学…ジュール=アンリ・ポワンカレ(Jules-Henri Poincaré)、ピエール=シモン・ラプラス(Pierre-Simon Laplace)、ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ(Joseph-Louis Lagrange)、アントワーヌ・ラヴォアジエ(Antoine-Laurent de Lavoisier)
◆哲学…ルネ・デカルト(René Descartes)、シャルル=ルイ・ド・モンテスキュー(Charles-Louis de Montesquieu)ジャン=ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau)、Joseph Fourier(ジョゼフ・フーリエ)、マルキ・ド・サド(Marquis de Sade)、ジャン=ポール・サルトル(Jean-Paul Sartre)、ミシェル・フーコー(Michel Foucault)、ジャック・デリダ(Jacques Derrida)、
◆文学…フランソワ・ラブレー(François Rabelais)、シャルル・ボードレール(Charles-Pierre Baudelaire)、エミール・ゾラ(Émile François Zola)、ステファンヌ・マラルメ(Stéphane Mallarmé)、マルセル・プルースト(Marcel Proust)、フランソワーズ・サガン(Françoise Sagan)、ジャン・ジュネ(Jean Genet)、ミシェル・ビュトール(Michel Butor)、ミシェル・ウエルベック(Michel Houellebecq)
◆音楽…クロード・ドビュッシー(Claude Achille Debussy)、モーリス・ラヴェル(Joseph-Maurice Ravel )、エリック・サティ(Erik Satie)、エディット・ピアフ(Édith Piaf)、セルジュ・ゲンスブール(Serge Gainsbourg)、ミッシェル・ポルナレフ(Michel Polnareff)
◆美術…オーギュスト・ロダン(François-Auguste-René Rodin)、クロード・モネ(Claude Monet)、アンリ・マティス(Henri Matisse)、ポール・ゴーギャン(Paul Gauguin)、バルテュス(Balthus)
◆写真…ウジェーヌ・アジェ(Jean-Eugène Atget)、アンリ=カルティエ・ブレッソン(Henri Cartier-Bresson)
◆建築…ル・コルビジュエ(Le Corbusier)、ジャン・ヌーヴェル(Jean Nouvel)
◆スポーツ…ミシェル・プラティニ(Michel Platini)、フィリップ・トルシエ(Philippe Troussier)、ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Yazid Zidane)、カリム・ベンゼマ(Karim Mostafa Benzema)、アントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)ポール・ポグバ(Paul Pogba)ジョー=ウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga)、オリビエ・ペリエ(Olivier Peslier)、クリストフ・ルメール(Christophe Patrice Lemaire)、テディ・リネール(Teddy Riner)、
◆経済・ビジネス…カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)、トマ・ピケティ(Thomas Pikety)
まとめ
有名人にかんしては、フランスは多民族国家・多文化主義の国なので、もともとはフランス語っぽくない綴りの名前も入っていますが、しかしたくさんありますね! やはり芸術とグルメで日本とフランスは深くつながってるんだなあと、あらためて思うような気がします!